エンディングノートを書き終えたとき、ほっとした気持ちになりませんでしたか。
「これで、もしものときも大丈夫」
「家族に迷惑をかけずに済む」
その安心感は、とても大切なものです。
エンディングノートを書くという行動を起こしたこと自体、素晴らしいことだと思います。
でも、少しだけ考えてみてください。
あなたがノートに書いた「ありがとう」は、どんな声で読んでほしいですか。
エンディングノートの価値
まず、はっきりお伝えしたいことがあります。
エンディングノートはとても大切なものです。
銀行口座の情報、保険の内容、かかりつけ医、葬儀の希望、連絡してほしい人のリスト。
こうした実務的な情報は、遺された家族にとって本当に助かるものです。
また、「こんな葬儀がいい」「こんなふうに見送ってほしい」という希望を残しておくことで、家族が悩まずに済む。それだけで、ノートを書いた意味があります。
- 財産・保険・口座などの情報整理
- 医療・介護・葬儀の希望の記録
- 連絡先リストの共有
- 実務的な指示や希望の伝達
この記事は、エンディングノートの価値を否定するものではありません。
ただ、ノートには「得意なこと」と「苦手なこと」があるという話をしたいのです。
ノートに書けないもの
たとえば、こんな場面を想像してみてください。
エンディングノートの最後のページに、こう書いてあった。
「お母さんは、あなたたちの母親になれて本当に幸せでした。ありがとう。」
この言葉を読んだとき、お子さんはきっと胸が詰まるでしょう。
大切な言葉です。書いてくれてよかった、と思うはずです。
でも――。
その「ありがとう」は、お母さんのどんな声で再生されますか。
笑っていましたか。少し涙ぐんでいましたか。
照れくさそうに言っていましたか。それとも、まっすぐこちらを見て言っていましたか。
文字は、内容を正確に伝えてくれます。
けれど、声の震え、目尻のしわ、少し間を置いてから絞り出した言葉――そういったものは、文字には残りません。
「書いた後」に気づくこと
エンディングノートを書き終えた方から、こんな声を聞くことがあります。
- 「情報は整理できたけど、本当に伝えたいことが書けていない気がする」
- 「”ありがとう”と書いたけど、文字だと自分の気持ちの半分も伝わらない」
- 「家族がこのノートを読んだとき、自分の”顔”を思い出せるだろうか」
ノートは「情報」を残すことには長けています。
でも、「感情」を残すことには、どうしても限界があるのです。
考えてみれば当然のことかもしれません。
普段の会話で大切なのは、言葉の内容だけではないはずです。声のトーン、表情、間の取り方。私たちは知らず知らずのうちに、言葉以外の情報からたくさんのことを受け取っています。
エンディングノート + 映像メッセージという考え方
ここで提案したいのは、エンディングノートを「やめる」ことではありません。
エンディングノートに「もうひとつ」加えるという考え方です。
| エンディングノート | 映像メッセージ | |
|---|---|---|
| 情報の記録 | 得意 | 不向き |
| 想い・感情の伝達 | 限界がある | 得意 |
| 声・表情・温度 | 残せない | そのまま残る |
| 繰り返し触れる | 読み返せる | 何度でも「会える」 |
| 更新・修正 | いつでも可能 | 撮り直しも可能 |
実務的な情報はエンディングノートに。
想いや感情は映像メッセージに。
それぞれの「得意なこと」を活かして組み合わせる。
そうすることで、遺されるものの厚みがまったく変わってきます。
「読む」と「観る」では、受け取り方が違う
ノートに書かれた「ありがとう」を読んだとき、家族は内容を理解します。
でも、映像で語られた「ありがとう」を観たとき、家族はその人に「会った」ような感覚になります。
声が聞こえる。表情が見える。笑い方のクセ、話すときの手の動き、ちょっとした間の取り方。
「ああ、お母さんだ」「お父さん、こんな顔して笑うんだった」
文字では呼び起こせない記憶が、映像を通してよみがえる。
それは、読むこととはまったく違う体験です。
エンディングノートに「映像メッセージもあります。USBは引き出しの中にあります」と書いておく方もいらっしゃいます。ノートと映像をセットにしておくことで、ご家族がスムーズに受け取れます。
「書く」ができたなら、「話す」はもっとやさしい
エンディングノートを書き上げた方は、自分の気持ちにすでに向き合っています。
何を伝えたいか、誰に伝えたいか、ある程度整理ができている状態です。
だからこそ、映像メッセージへのハードルは思ったより低いはずです。
台本を用意する必要はありません。
きれいに話す必要もありません。
ノートに書いたことを、自分の言葉で、自分の声で「話す」だけです。
言い直しても大丈夫。途中で涙が出ても大丈夫。
それも含めて、あなたの「想い」です。
エンディングノートの「その先」へ
エンディングノートを書いたあなたは、すでに大きな一歩を踏み出しています。
その一歩をさらに進めて、ノートには残せなかった「声」と「表情」も届けてみませんか。
結い言(ゆいごん)は、テレビ局出身のプロスタッフがインタビュー形式であなたの想いを引き出す、終活映像サービスです。
- 台本なし、言い直し自由。ありのままを撮影します
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