Column

遺言書だけでは揉めることも。家族が納得する「想いを添える映像」という選択肢

コラム

遺言書を書き終えたとき、少しほっとした気持ちになりませんでしたか。

「これで家族が揉めずに済む」
「専門家に相談して、法的にもきちんとしたものを作った」

その安心感は、とても大切なものです。遺言書を準備するという行動を起こしたこと自体、ご家族への深い思いやりだと思います。

ただ、ひとつだけ考えてみていただきたいことがあります。
遺言書に書かれた「分け方」の理由を、ご家族はわかってくれるでしょうか。

遺言書があっても揉めてしまう理由

遺言書は、財産の分け方を法的に有効な形で残すための、非常に大切な書類です。正しく作成された遺言書があれば、相続の手続きはスムーズに進みます。

しかし、手続きがスムーズに進むことと、家族の気持ちが収まることは、必ずしもイコールではありません。

たとえば、こんな場面を想像してみてください。

父が遺した遺言書を開いてみると、兄に自宅を、私には預貯金を、と書いてあった。金額としてはほぼ同じ。法的にも問題はない。でも、なぜ兄に家を渡すことにしたのか、父の口から聞いたことがない。「自分は家にいらないと思われていたのだろうか」。そんなモヤモヤが、ずっと消えない。

これは特別な話ではありません。相続の現場では、金額や配分そのものではなく、「なぜこうしたのか」がわからないことが、家族の間に不満や疑念を生むケースがとても多いのです。

遺言書があっても揉めやすいケース

  • 相続人の間で配分に差がある(差の理由が書かれていない)
  • 特定の人に多く遺す理由が、他の家族に伝わっていない
  • 長年の感情的なわだかまりが、遺言書をきっかけに表面化する
  • 「お父さん(お母さん)は本当にこう思っていたの?」と疑問が残る

遺言書は「何を誰に渡すか」を記録するものです。でも、その行間にある「なぜそうしたのか」「どんな気持ちでこの判断をしたのか」までは、法律文書には書きにくいものです。

法律で解決できること、できないこと

遺言書が担うのは、法的な効力を持つ意思表示です。
「この財産をこの人に」「遺言執行者はこの人に」。明確で、争いの余地がない表現で書かれるからこそ、法的に意味を持ちます。

一方で、相続をめぐる家族の対立は、法律だけでは収まらないことがあります。

  • 法律上は問題なくても、「気持ちの上では納得できない」
  • 遺留分は守られていても、「自分だけ軽く見られた気がする」
  • 手続きは終わっても、「兄弟の間にわだかまりが残った」

こうした感情の問題は、遺言書の法的な完成度とは別の次元にあります。
法律が守れるのは「権利」であり、「気持ち」ではないのです。

大切なお知らせ
遺言書の作成は、法律の専門家(弁護士・司法書士・行政書士など)にご相談ください。この記事は法的なアドバイスを行うものではありません。遺言書の書き方・形式・法的要件については、必ず士業の専門家に確認されることをおすすめします。

「なぜこう書いたのか」を伝える手段

では、遺言書の「行間」にある気持ちを、どうやって家族に届ければいいのでしょうか。

ひとつの方法は、遺言書に「付言事項」を添えることです。付言事項とは、法的な効力はないけれど、遺言書の末尾に自分の思いや願いを自由に書ける部分です。「兄には介護でたくさん苦労をかけたから、家を譲りたい」「みんな仲良く暮らしてほしい」。そうした気持ちを文字で残すことができます。

付言事項を書くことはとても良い方法です。ただ、文字には限界もあります。

たとえば、こんな違いを想像してみてください。

「兄さんには本当に世話になったから、家を譲りたかった。あなたのことを軽く見ているわけじゃない。二人とも、大事な子どもだから」

この言葉を紙で読むのと、お父さんの声と表情で聞くのでは、受け取り方がまったく変わるのではないでしょうか。

少し目を潤ませながら話しているかもしれない。照れくさそうに笑っているかもしれない。一言ひとことを選びながら、ゆっくり話しているかもしれない。

本人の声と表情には、文字だけでは伝わらない「本気度」や「温度」があります。それを受け取った家族は、言葉の内容だけでなく、「本当にそう思ってくれていたんだ」と感じることができるのです。

遺言書 + 映像メッセージという組み合わせ

ここで提案したいのは、遺言書を「やめる」ことではありません。
遺言書に「想いの映像」を添えるという考え方です。

遺言書 映像メッセージ
役割 法的に有効な意思表示 心の補足説明
伝えること 何を・誰に・どう分けるか なぜそうしたのか・どんな気持ちか
届くもの 正確な情報と指示 声・表情・感情・人柄
法的効力 あり なし

法的な効力は遺言書に任せる。映像は「心の補足説明」として機能する。
この二つが揃うことで、家族は「何が決まっているか」だけでなく「なぜそう決めたのか」まで知ることができます。

遺言書は「権利」を守るもの。映像メッセージは「気持ち」を届けるもの。
どちらかひとつではなく、両方あることで、遺された家族が「納得」しやすくなります。遺言書の中身を変える必要はありません。その遺言書を書いたときの想いを、自分の声で添えるだけでいいのです。

映像に遺す「言葉」は、意外とシンプルなもの

「映像を撮るなんて大げさだ」「何を話せばいいかわからない」と思われるかもしれません。

でも、ご安心ください。遺言書に添える映像メッセージは、何か特別なことを語る必要はありません。

  • 「兄さんには介護で本当に世話になった。だから家を遺したかった」
  • 「あなたたちが揉めないように、こういう分け方にしたんだよ」
  • 「金額の問題じゃなくて、それぞれに合った形で渡したかった」
  • 「みんな大事な子どもだから、どうか仲良くしてほしい」

難しい言葉はいりません。法律用語も必要ありません。
普段の言葉で、普段の声で、「なぜこう決めたのか」を話すだけです。

大切なのは内容の正確さではなく、「この人がこう言っている」という事実が、映像として残ることです。文章では「本当にお父さんが書いたの?」と疑われることもあるかもしれません。でも、映像には本人の顔と声がある。それだけで、家族にとっての信頼度はまったく違います。

結い言にできること

私たち結い言-ゆいごん-は、こうした「想いを映像に遺す」お手伝いをしている、鹿児島の映像制作サービスです。

テレビ局出身のスタッフが、ご自宅に訪問してインタビュー形式で撮影します。台本はありません。言い直しも、沈黙も、涙も、そのまま大丈夫です。自然な言葉で話していただくことが、いちばん家族の心に届く映像になると考えています。

結い言のポイント

  • 台本なし・インタビュー形式だから、自然な言葉が引き出される
  • ご自宅訪問で、リラックスした環境で撮影
  • テレビ局経験者によるプロ品質の映像・音声
  • 鹿児島市を中心に九州全域対応

また、結い言では提携する士業の専門家(弁護士・司法書士等)をご紹介することも可能です。「遺言書はこれから作る予定」「専門家を探している」という方も、お気軽にご相談ください。

ご注意ください
結い言は映像制作サービスです。遺言書の作成や法的なアドバイスは行っておりません。遺言書の作成・見直しについては、弁護士・司法書士・行政書士などの専門家にご相談ください。結い言では士業の専門家のご紹介を行っておりますが、法律業務そのものを代行するものではありません。

遺言書を書いたあとに、もうひとつだけ

遺言書を作ったことは、間違いなく正しい選択です。
ご家族のために、法的な準備を整えたこと。それだけで十分に立派なことです。

ただ、もし心のどこかで「これだけで本当に伝わるだろうか」と感じているなら。
「分け方の理由」を、自分の声で添えてみてはいかがでしょうか。

遺言書が「何を遺すか」を決めるものだとしたら、
映像メッセージは「なぜ遺すか」を伝えるものです。

その「なぜ」が伝わったとき、遺言書はただの書類ではなく、家族への手紙になります。


結い言-ゆいごん-は、あなたの想いを映像に遺すお手伝いをしています。
「まだ何を話すか決まっていない」「映像を撮るかどうか迷っている」という段階でも構いません。
まずはお気軽にお問い合わせください。

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Yuigon

結い言は、ご本人の声と言葉で大切な人へメッセージを遺す映像サービスです。まずはお気軽にご相談ください。